目に砂

人生の人生

映画感想:モンタナの目撃者

アマプラ見放題が終わるというインターネットの導きによって観ることに。女性主人公ものということもあったし。

森林消防隊の主人公は過去に風向きを読み違えたことで救えなかった命があることがトラウマになっている女性。父親が掴んだとある汚職の証拠を託された少年が逃げてきたところに遭遇して、彼を守り抜くことを通して過去をたぶん乗り越えたと思う……みたいな。

登場人物に妊娠6ヶ月の人がいて、戦闘力がないかと思ったらものすごい度胸と機転と行動力と愛情があってかっこよかった。いちばん好き。

ただ、ことの起こりがクズのやったクズ行為だし、そのために何人もの善良な人々の人生と森林の命が台無しになってしまったわけなので当事者にとってはたまったものじゃないけれど外から見るとしょうもない顛末! という印象が強いかもしれない。

悪役がわりと普通にカスだったのでめちゃくちゃ苦しんでほしかったけれど(ひどい言い草)、わりとあっさりやられてしまってカタルシスは特になかった。最後に制作者インタビューがあって、暴力シーンもあくまでリアリティを追求した結果であるみたいな感じのことが語られていたので、やたら劇的にされなかったのだと思う。

ドキドキしたし感動した場面もある一方で、全体的に淡々とした印象でもある。それがリアリティなのかもしれないけど、だからこそ悪役のしょうもない割に邪悪なところが気になって観たあとの感情を微妙なものにしているかもしれない。